|
前立腺肥大症 |
|
前立腺は男性の膀胱の出口に位置し、尿道を取り囲むように存在する、精液の成分になる液体を生産する働きのある器官です。その構造はよくみかんにたとえられ、皮にあたる外腺、実にあたる内腺からなり、その中心部を尿の通り道である尿道が貫いています。男性が50歳をすぎるころから前立腺の内腺が肥大してきます。中高年以降のホルモンバランス崩れのためではないかと言う説がありますが、はっきりした原因はわかっていません。程度の差はあれ、ほとんどの高齢男性に前立腺の肥大は見られ、男性の老化現象の一種といえます。しかしながら、肥大した前立腺が必ずしも症状を引き起こすとは限らず、内腺の中を貫く尿道を圧迫して排尿障害、頻尿などの症状が出た場合を前立腺肥大症と呼びます。また前立腺肥大症と症状が似た疾患として前立腺癌、前立腺炎などがあります。 症状は、 1.尿がチョロチョロしかでない。 2.排尿に時間がかかる。 3.夜中に何回もトイレに起きる。 次のようなことが原因ではないかと考えられています。 1. 男性ホルモン(テストステロン)の分泌が減少することにより、前立腺の内腺にコブができてくる。 2. 食生活の欧米化 3. 体質・生活環境も病気をひきおこす原因の一部と考えられています。 4. 寒い地方に住む人に多いという報告もあるようです。 おかしいなと思ったら、早めの受診ためらっていると、腎盂腎炎や水腎症など腎臓障害を起こす恐れがあります。早めに泌尿器科に受診しましょう。 (症状を悪化させないために次のようなことに注意しながら生活しましょう。) 1. 排尿をがまんしない。 2. 便秘にならないようにする。 3. 長時間座ったままの姿勢を続けない。 4. 水分をとるようにこころがける。 5. アルコールはひかえる。 6. 刺激の強い香辛料はさける。 予防として50歳を過ぎたら、年に一回は前立腺検診を受けるようにしましょう。
戻る
|
| |