アロエはユリ科アロエ属の多年草を指す総称で、種類は非常に多く現在約300種類が確認されています。アロエを飲用や食用、外用などに利用する健康法は、古くから行われていますがこれには主に、キダチアロエやアロエベラがよく用いられています。 アロエベラユリ科の植物で、たまねぎ・ニンニク・アスパラガスなどと同じ野菜の仲間です。日本ではアロエといえばキダチアロエが一般的ですが、欧米ではアロエといえばアロエベラのことを指します。ベラはラテン語で本物という意味です
キダチアロエ
木のように立つので、キダチアロエと呼ばれる。ケープアロエやアロエベラにくらべると小型種だが味がよく、作用もおだやか。近年、日本ガン学会や日本薬学会ですぐれた成分があること、副作用がないことが発表され、その価値が再認識され注目されている。キダチアロエは、日本の特産種で、海外にはほとんど見当らない。アロエの中では寒さに比較的強い方で、冬を越し、日本の風土に合ったアロエ。繁殖力も旺盛で、挿木でふやすことができる。
アロエベラ
アメリカでアロエといえばもっぱらアロエベラをさす。 キダチアロエにくらべると大型種で収量も多いが、寒さに弱い。 薬臭くて味は劣る。欧米では薬局方に載っているアロエで、局方成分の「アロイン」を除去しないと食品や化粧品に使うことができない。 「アロイン」は苦い成分で、表皮のすぐ下にうすく層をなしてくっついているから、表皮をはぎとって、ゼリ−状の葉肉部だけを利用する。 幸い大型種で肉厚だから、表皮をはぎとる加工ができる。米国では主にジュ−スとして利用され、近年日本にも輸入されている。
アロエの成分、効用 アロエにはアロインというアロエ独特の苦みの成分が含まれており、他にもアロエウルシン、アロエニンなどの有効成分が含まれている事がわかっています。 各成分には下記のような効果があるといわれています。 ・アロイン 硬くなった毛細血管に弾力を取り戻し、血圧を下げる効果。 大腸に入ると善玉菌の働きを活発にし、腸管からの水分の分泌を増やし、腸のぜん動運動をさかんにする効果。 ・アロエウルシン 傷ついた胃や十二指腸の粘膜に作用し、潰瘍の治りを早める。 ・アロエニン 胃酸過多による胃もたれ・胸やけに対し、胃酸の分泌を抑え、食べ過ぎなどによる、胃酸不足の状態には、胃酸の分泌を増加する効果。 他にも、アロエには下記のような効果があるといわれています。 (1) やけど、すり傷などの外傷による炎症を抑える。 (2) アロエにはインシュリンの分泌を促す成分が含まれており、血糖を正常に戻そうとするため、糖尿病の予防や改善をする効果。 (3) アロエには免疫力を強める働きがあり、ガンを未然に防ぐのに役立つとされています。 |